2000年〜2001年(第148回〜第151回国会)

 

小泉改革は本物か

           

 

前回の総選挙で民主党が一定の躍進を果たしてから1年も経たないうちに、世の中は小泉人気一色になってしまいました。小泉首相の何がこんなに支持を集めたのでしょう。一つには、「失われた10年」とよばれるような景気の低迷に代表される閉塞状況を何とか打開したいという人々の気持ちが大きな期待となって現れているということでしょう。また、森首相の不人気の反動という面や、小泉首相の率直な語り口が好感を読んでいるとの側面もあるでしょう。いずれにせよ、今までの政治手法が手詰まりとなっているため、国民は大きな変化をもたらすことができる政治家を希求しているのだと思います。

 

*        小泉改革とは何か

しかし、小泉改革について、いくつかの疑問点をあげざるをえません。

第一に、いまだに改革の具体論が明らかになっていないことです。道路特定財源の見直しをぶち上げたものの、具体化はしていません。これでは従来の森内閣の政策とどこが違うのか、はっきりしません。

第二に、小泉改革が自民党の森旧派に足をひっぱられ改革そのものが腰砕けになってしまうのではないか、との点です。

第三に、これがもっとも心配な点ですが、小泉改革の内容が本当に国民の生活にとってプラスになるものなのかどうかです。

私たち民主党もずっと以前から構造改革の必要性を訴えていますし、場合によっては痛みを伴うこともあると述べてきました。しかし、もし、単に規制撤廃、民営化によって効率だけを追求し、消費税などの増税によって財政の構造改革をするなら、弱者に痛みが集中するのは間違いありません。産業構造の改革や雇用の流動化は避けて通れるものではありませんが、そのためにはセーフティネットの強化が欠かせませんし、まず責任ある立場の人こそ痛みを味わうべきです。

 

*        真の改革をめざして

この参議院選挙はこうした疑問が解決しないまま、言わばワイドショー的人気によって自民党が勝利を収めました。今後、私たちはしっかりと以上の点を監視して、国民の利益となる真の改革をめざすためがんばってまいります。

ぜひ、民主党に力を与えてください。

具体的には、まず景気の回復を図ることです。従来の自民党中心の内閣のように公共事業をばらまくのではなく、雇用を生み出すような政策を実行しつつ、雇用や社会保障のセーフティネットをしっかりと張り、将来に対する不安をなくすことによって需要を押し上げるような施策を進めなければなりません。不良債権の処理についてはきちんと情報を開示すると同時に、銀行や企業の責任を追及することが大切です。

もちろん、国政に関する問題は経済や財政のみではなりません。私としましては、引き続き交通運輸、環境、人権、地方自治などの課題について取り組んでまいります。

 

 

 

政策こそ議員の仕事

 

*        議員立法をどんどん立案

国会とは法律をつくるところ。細川さんは立法府としての役割をきちんと演じています。2001年の通常国会には2本の法案を作成、筆頭提案者として提出し、さらに2本について提案の準備まで進んでいます。以下、簡単に報告します。

法案名

主な内容

経過

犯罪被害者基本法案

犯罪被害者の人権を守り、被害の回復を図るため、国が総合的に施策を講じる。

内閣委員会で審議の後、審議未了で廃案に。

危険運転致死傷罪処罰法案

酒酔い、暴走族などの危険運転により人を死傷させた場合、従来より罪を重くする。

内閣委員会で審議の後、自民などの反対で否決される。

機内迷惑行為防止法案

航空機内でのセクハラ、酒に酔ったうえでの暴言、携帯電話の使用などを禁止する。

法案を準備し、他党と話し合い秋の国会で成立を図る。

交通基本法案

移動する権利を定め、環境に配慮するなど、交通政策の基本的枠組みを定める。

法案骨子の段階で、今後党内外の議論に付す。

 

*        立案や提出に大きな意義

議員立法はせっかく努力したのに成立しなくて残念という面もありますが、野党提案の場合、協議がうまくいって成立するケースは稀です。しかし、昨年のバリアフリー法案のように政府案に大きな影響を与えたものや、今回否決された危険運転致死傷罪法案のように、政府がせかされて秋の臨時国会で似たような法案を提出することを約束したものもあり、決してムダになってはいません。機内迷惑行為についても、マスコミの報道もあり、また、与党内にも法制化の動きが出てきたため、最初はまったく相手にしなかった国土交通省も態度を変えてきました。最後の交通基本法案は大変大きな法案であり、移動する権利という新しい権利の主張もあるので、今後様々な議論が出てくると思います。特に「くるま社会」によって世の中がとても便利になった反面、交通事故や環境問題などのマイナスもあり、今後自動車と他の交通機関とのバランスをどうしていくかという点も議論になるものと思います。また、永年の懸案だったフロン放出禁止の法律も何度か野党からの提出の後、この通常国会で超党派の提案により成立しました。

 

*        委員会活動、党の政策立案も活発に

2000年の総選挙までは環境委員長のため、委員会質疑ができませんでしたが、秋の臨時国会では環境、運輸の両委員会に、また省庁再編後の2001年通常国会では国土交通、内閣という2つの常任委員会に所属し、数々の質問を行いました。特に、前回総選挙後の臨時国会では民主党運輸部門会長として、党の交通運輸政策の要として活躍しました。

一方、司法制度改革についても、党チームの事務局長として、党内意見の取りまとめにあたり、20015月には党の意見書を司法制度改革審議会と内閣総理大臣に提出しました。

下に主な委員会質問の内容を記しました。

2000年臨時国会>

委員会

質問の種別・法案

主な質問内容

運輸

一般質問

地球温暖化/ディーゼル排ガス/自賠責保険/H2ロケット打上失敗

環境

一般質問

温暖化防止ハーグ会議/排ガス公害の被害者救済

 

2001年通常国会>

委員会

質問の種別・法案

△法案の概要 ☆主な質問内容

国土交通

扇 国土交通大臣所信への質問

JALニアミス事件の原因、管制の問題

☆新大久保ホーム転落死事件

内閣

犯罪被害者給付金支給法改正案

△犯罪被害者への給付を拡充、被害者支援も明記

☆前進は評価しつつも、給付金の見舞金的性格を批判(細川提出の犯罪被害者基本法案も一括して審議)

内閣

運転代行業適正化法案

△初めての運転代行業に関する法律

☆白タク行為の取り締まり、料金の適正化、労働時間の管理など(細川提出の危険運転致死傷罪法案も一括して審議)

国土交通

一般質問

☆総合的な交通政策 ☆タクシーの規制緩和

☆建築作業員宿舎火災 ☆在来工法と建築基準

国土交通

自賠2法改正案

△自賠責保険の国への再保険を廃止、紛争処理機関の設置

☆被害者保護の充実 ☆保険会社の払い渋りの問題

内閣

風俗営業適正化法改正案

△18歳未満のテレクラ利用禁止など

☆年齢確認ができるか ☆池田小児童殺傷事件

法務

司法制度改革審議会報告について

☆司法書士、行政書士などの業務拡大

☆今後、検討事項はどこで議論するのか

 

地球を東奔西走

 

*        議員外交も積極的に続けています。

9月には細川さんが事務局長をしている「日中21世紀の会」の訪中団で、北京と西安を訪れました。団長は横路孝弘副代表です。中国には今でも年収で1万円ほどしかない貧困地帯があります。西安の郊外では洞穴のなかで生活している農家を視察しました。北京では政治家だけではなく学者や企業家の人々と会談し、急成長下の中国を実感しました。教科書問題などで日中関係は揺れていますが、経済、文化など様々な交流でしっかりした土台づくりをしなければなりません。

12月には菅直人幹事長とともに、ヨーロッパを訪問しました。イギリスでは労働党政権がどういう政策をとっているか、イタリアでは「オリーブの木」と呼ばれる中道左派連合がどんな戦略で選挙に臨もうとしているか、など、今後民主党が政権交代を目指すための実践的な課題について議論しました。ベルギーのEU本部ではプロディー委員長と会談し、政治権力が国境を超え、連合を形成している姿に感動を覚え、私たち アジアも偏狭なナショナリズムにとどまってはいられない、との感慨を深くしました。

日本の政治を考えるとき、政府の役割はどんどん小さくし、片方では地方分権を、もう一方では国境を超えた上位の政府を追求するのが、政治家のつとめである、と細川さんは語っています。

 

越谷・草加の課題も一歩一歩前進

 

*        東武線高架複々線事業完成

北越谷までの複々線事業はこの3月完成しました。

駅舎もきれいになり、またバリアフリー化の面でも共用のエレベーターなどが好評で、さらに、踏み切りがなくなったことにより東西交通がずっと楽になるなど、越谷・草加地域に大変良い影響をもたらしました。

 

*        水害対策も急ピッチ

国道16号沿いにトンネルを掘って中小河川の水を江戸川に流し込むという「首都圏外郭放水路」の事業も順調に進み、東側の一部は来年にも試験通水をする運びになります。この事業が完成するのは平成18年度の予定ですが、これによって中川・綾瀬川流域はさらに水害が少なくなります。今年、辰井川の排水機場も完成し、いつも洪水に襲われたこの地域もかなり改善されてきました。しかし、温暖化のためか、ここ12年、集中豪雨が激増しています。防水には油断は禁物です。

 

*        レイクタウン事業もすすむ

レイクタウン事業は越谷市の南東部分を開発し、水辺に新しい町をつくるという事業で、区画整理事業は都市基盤整備公団が、調節池などの治水事業は県が行います。平成11年に事業化となり、去年の春から工事が始まっていますが、町開きとなるのはまだ78年後です。今の斎場付近に武蔵野線の新駅ができる予定です。細川さんは、十分環境の保全に配慮してほしい、と要請しているところです。

 

*        渋滞緩和に努力

草加市、越谷市の幹線は渋滞が続いています。細川さんからの要望により、4号バイパス花栗中交差点については若干右折車線を伸ばす工事が行われ、改善が図られています。ただし、本格的な渋滞解消には、綾瀬川に第3の橋を架け、また東埼玉道路の開通によるなど、抜本的な事業が必要です。

 

*        教育、医療など市の事業との連携もしっかりと

草加市、越谷市の分権自治を進め、市の行政が円滑に行われるよう努力しています。越谷市にできた科学技術体験センターも国からの補助金が出ています。また、草加市で計画中の市立病院など、課題はたくさんあります。