2003年〜2004年(第157160回国会)

 

政権交代を実現しよう

 

2004年の通常国会では引き続き予算委員会の野党筆頭理事として活動し、その後、突然のことでしたが、衆議院決算行政監視委員長に選任されました。2度目の常任委員長ですが、行政の監視という職責を全うしたいと思います。

 

*      景気回復は本物か

このところやっと景気回復の兆しが見えてきました。小泉首相らは、改革の成果を強調していますが、この景気上昇は、多くの学者や経済人が指摘しているとおり、国内での激しいリストラによる企業の採算性の向上と、アメリカ及びアジア、特に中国の景気拡大によるものであり、小泉内閣の政策の効果ではありません。強いて結びつけるなら、小泉内閣が何もしなかったため自律的な回復が進んだとも言えます。しかし、この景気回復も、いまだに大企業と大都市中心であり、中小企業や地方には浸透していないため、国民全体の収入と消費の上昇が伴っていません。一方、リストラなどによる雇用の悪化は回復せず、特に中高年の状況は大変厳しいものとなっていますし、若年層の正規雇用も減少したままです。景気の回復が腰砕けにならない方策が必要です。公共事業が主導権を握る従来型の財政政策ではなく、将来の安心確保、環境、生活の面に予算を投入し、投資と消費を促す政策がとられるべきです。

 

しかし、自民党政権では、いくら首相が改革を叫んでもスローガンのみに終わり、現実の予算は数十年前からほとんど配分は変わらず、既得権益を擁護するものでしかありません。 いずれにせよ、このままでは、この国の未来は全く見通しがつかず、国際的地位もますます低下してしまいます。

 

*      政権交代が危機を救う

日本は本当に大変深刻な状況です。少子高齢化は予想以上の速さで進み、年金も健保も介護も今のままではいずれ破綻してしまいますし、生産人口が少なくなれば経済にとってマイナスの影響が出ます。一方、国の予算を見ると、歳出は821千億円に対し、 税収とその他の収入を合わせても455千億円しかなく、あとは借金に頼っています。政府が赤字財政のツケを地方に回すため、自治体の台所も大赤字で、地域に密着した事業に着手しようにも首が回りません。さらに、犯罪は増加し、社会不安はより大きくなっています。 こんな危機的状況を救う方法があるでしょうか。答えは1つしかありません。それは、政権の交代です。公共事業偏重の予算配分を変えること、年金などの制度改革、財政の健全化、どれをとってもしがらみと癒着を断ち切らなければできません。自民党中心の政権では絶対にそれができません。

 

*      税金の無駄づかいをやめ、年金改革を進める

今国会最大のテーマは年金問題でした。民主党の抜本改正へ向かう案は多くの支持を受けましたが、国会では政府案が通ってしまいました。しかし、これはまだ入口にすぎません。現行の制度に高負担、低給付を加えただけの新制度は長く続かず、いずれ抜本改正が必要になってきます。今から継続的に議論しなければなりません。国民の約7割以上が一元化を含む抜本改革を望んでいるのに政府・与党は腰が引けています。一元化し、公正・公平な制度にするには、必ず既得権益に対する切込みが必要になります。所得を捕捉されると困る人々、年金で潤っている一部の高級官僚などが抵抗勢力となって抜本改革に反対しています。 無駄な公共事業も同様です。例えば、今、関西空港の2期工事が問題になっています。需要が伸びないのに滑走路を作ってもしょうがない、との話です。もともと近畿圏に3空港という考えが間違っていました。

 

戦略もないまま、近畿圏に3つの空港が競うことになってしまった背景には建設会社の利権や地元の産業振興があり、空港の採算性や利便性は二の次になっているのです。巨額の予算を投入するダム建設も問題です。例えば、長野原付近に建設される計画の八ッ場ダムは、このほど事業費が4600億円に増額されましたが、治水、利水両面で効果が疑問視されています。このように、わが国の政策決定は、理念に基づいてよりよい国をつくる方向で行われるのではなく、官僚や利益集団が従来の分け前を維持しようという目的で行われています。 そうした既得権益や政官業癒着を絶つにも政権交代が絶対に必要です。

 

*      独自外交が求められる

 今国会のもう一つのテーマは外交でした。イラク状勢は依然として不安定で、わが国が自衛隊を派遣している前提である「非戦闘地域」はほとんど存在していない状態です。 政権の移譲も形ばかりのもので、米軍の強権的支配は変わりません。大量破壊兵器が発見されなかったことから開戦の正当性は崩れ、アブグレイブ刑務所でのイラク人に対する虐待事件は米軍の評価を大きく落としました。 わが国にとってこれからの課題は、いつ、国際的な理解を得ながら、自衛隊を撤退させるか、という点に尽きます。  にもかかわらず小泉総理は自衛隊の多国籍軍参加をいとも簡単に決定しました。それも、国会や国民に向けた説明をせず、真っ先にブッシュ大統領と約束を交わすというやり方です。このようなことが続けば、戦後長い間続いた平和の維持が困難になり、 再び戦争に巻き込まれる可能性もあります。日米同盟は大切であり、その枠組みは堅持すべきですが、偏った対米従属はやめ、多角的な独自の外交を進めなければなりません。

 

北朝鮮問題も重要です。拉致事件はもとより、核・ミサイルの問題も解決させ、北朝鮮を政治・経済とも健全な発展に導くことが、東アジアの安定と繁栄につながります。 その意味で、5月に行われた小泉首相訪朝は、5人の家族を連れ戻し、曽我さんの問題にも道を開いた点は評価できますが、外交の観点からすると、金正日総書記にとってより成果の大きいものでした。 もし、今後安否不明者の問題を置き去りにして正常化交渉が進むような事態になれば国民感情が許しません。

 

*      行政を監視する

もちろん、国会の課題は数多くあります。私が数年間手掛けてきた司法制度改革も、今国会で裁判員制度の法案が成立し、 大きな山を越えました。あとは、犯罪被害者の問題が残っています。道路公団改革は、ほぼ自民党道路族の思惑どおりの民営化になってしまいましたが、 依然、鉄道、道路など交通全体をどう体系付けるかという大きな課題が残されています。私は、当面は委員長としての職務を通じ、行政の監視という大事な仕事をしながら、 様々な分野で引き続き活動していく所存です。民主党に対しましては、皆様のご批判もあろうかと存じますが、どうか、変わらぬご支援を賜りますよう、お願い申しあげます。

 

 

 

5度目の当選、2度目の常任委員長

 

*      予算委員会筆頭理事として

通常国会前半の表舞台は常に予算委員会です。

今年は審議の中断や審議拒否は少なく、一部には野党の戦術に批判の声もありましたが、徹底的に議論するなかで問題をあぶりだしていこうという方針のもと、野党ペースの論戦が交わされました。

役人による年金の無駄づかい、あるいは道県警察の裏金作りなどの具体的問題を明らかにしつつ、年金制度や予算編成など大きな観点で政府を追及し、かつてない審議時間を確保しました。これは筆頭理事である細川さんの功績です。

 

*      細川さんも予算委員会で質問

また、細川さん本人の質問も2月、NHKテレビで中継されました。この質問では、わが国の治安を取り上げ、検挙率の低下、重要犯罪の増加などの原因究明と、対策の強化を訴えました。

政府が閣僚会議で対策を考えたというわりには、出てきた報告書は事務方が既存の政策を羅列しただけではないか、との批判に対し、小泉総理以下閣僚はほとんど答弁ができませんでした。

また、警察内部で裏金作りをしているとの不祥事について国家公安委員長にただしました。安心、安全を確保するという、国の最も基本的な機能が麻痺しつつあるということは大変な事態です。

 

*      党では中央代表選管委員長

2004年4月から5月にかけて、国民年金未加入・未納問題で党内外が大きく揺れ、菅直人氏が代表を辞任するという事態になりました。

結局、民主党は岡田克也新代表のもと、挙党一致の体制で再出発しましたが、細川さんはその代表選挙の主宰者である選管委員長を務めました。この秋にも代表選が予定されていますが、その選挙でも委員長を続けることになります。細川さんの人柄が、公平・公正を要求される選管委員長にふさわしいと評価された結果です。

 

*      決算行政監視委員長に就任

5月、これも年金未加入・未納問題の余波で、石井一氏が決算行政監視委員長を辞任した後を受け、細川さんは委員長に選任されました。細川さんとしては、1999年の環境委員長以来2度目の常任委員長就任になります。この委員会は、総理はじめ全大臣に対し質疑ができるという権威ある委員会で、格としては予算委員会に次ぐものです。この地位の重みは、前任の石井議員が当選11回の長老であり、民主党の副代表経験者でもあることからも分かります。6月2日、小泉首相と岡田新代表の初対決がこの委員会で実現しました。このなかで、岡田代表に、「仕事もしてないのに厚生年金に加入していたのは違法ではないか」と追及されたとき、小泉首相が答えに窮して言ったのが、「人生いろいろ、会社もいろいろ、仕事もいろいろ」との言葉でした。この発言は後に大きな批判を招きました。この日、平成14年度決算の審議が終了し、翌3日、細川委員長は本会議で審議の経過と結果を報告しました。

 

*      政策の課題に取り組む

ここしばらくは国土交通などの委員会から離れ委員会質問の機会は少なくなりましたが、一人の議員として交通運輸や司法制度改革、あるいは環境などの政策課題に取り組み、さらに、地元や団体からの様々な要望の窓口として、政府や自治体と話し合いをしています。

 

常任委員長になると委員会質問ができず、また、議員立法の提案者にもなれないため、5月には「検視、検案、司法解剖等に関する質問主意書」を出すなど、工夫をしながらいろいろな分野で政策への取り組みを続けています。

 

発展を続けるまち越谷・草加

 

*      越谷にハローワークができる

国の今年度予算で、越谷市東越谷の東京電力跡に、(仮称)越谷公共職業安定所が誕生することが決まりました。この夏から改修などの工事が始まります。雇用のミスマッチが指摘されるなか、30万都市にしては職安がないのは不便だとの声を受けてこのほど実現したものです。財政難で新設は厳しく抑えられているため、当初は困難との見方もありましたが、例外的な予算付けとなりました。新規の機関ですので、国会の承認が必要ですが、来年通常国会3月中に承認が得られれば、予定通り平成17年3月31日、「越谷ハローワーク」のオープンとなります。

 

*      草加・越谷でまちづくりが前進

草加市では「今様・草加宿」という地域再生プロジェクトを進めています。旧道を賑わいあるまちにして草加ブランドを確立し、また、綾瀬川周辺を豊かな景観と歴史文学のまちにしようというものです。この事業は、昨年までは国土交通省の補助金、今年度からは「まちづくり交付金」を受けて行うもので、細川さんも側面から支援しています。

 

越谷では、4月から「地区センター」が開設しました。各地域で特色あるまちづくりができるような地域活動の拠点にしようという意図で、いわば自治体内の分権を進めようとするものです。市民との協働をスローガンにしている板川市政の新しい展開といっていいでしょう。

 

*      県道越谷・吉川線、吉川橋まで事業着手

越谷レイクタウン予定地の北を通る県道は、現在、大成町7丁目までできていますが、このほど、吉川橋までの区間が国の補助事業として採択され、数年で完成する運びとなりました。と同時に、老朽化している吉川橋も、架け替えることが決まりました。これも細川さんが国と県に対し、今行われている中川の河川改修と一体の事業として橋の架け替えを実現するよう働きかけた成果です。

 

*      東埼玉道路は国体までに、産業道路も早期に貫通

4号バイパス渋滞解消の切り札として期待されている東埼玉道路は、外環から草加、越谷東部を通り、吉川市川藤に至る側道部分が、平成16年の埼玉国体開会に合わせ完成の予定です。ただ、これだけでは渋滞対策は充分でありません。その先、庄和町で4号バイパスと合流するまでの早期事業化が望まれます。県道八潮・越谷線(通称産業道路)は南越谷付近が貫通せず、市民の皆さんには不便をかけていました。これは、県の財政難などのため、移転対象の工場との話し合いが進まなかったのが原因でした。細川さんの後押しもあり、交渉も大詰めに差し掛かり、早期に解決する方向になっています。

 

*      つくばエクスプレスは来年開通、次は8号線

細川さんが初当選以来手掛けてきた常磐新線は、「つくばエクスプレス」として来年秋、開業する運びになりました。すでに、秋葉原からつくばまで線路が敷かれ、あとは走行実験を繰り返し、駅舎などを整備するのみとなりました。県東部には「八潮」「三郷中央」の2駅ができ、南流山で武蔵野線と交差します。 

一方、運輸政策審議会で、2015年までに着手とされている地下鉄8号線は、路線も八潮から東埼玉道路沿いに草加、越谷を経て野田に抜けるルートに決まり、計画も詰めの段階に入っています。しかし、問題は自治体の財政難と収支採算性。まだまだ実現までには超えなければならないハードルがあります。

 

*      ゴミの減量に向けて

各種リサイクルの立法の成果で、建材、家電、自動車などのリサイクルが進んでいます。 しかし、ゴミの総量が減らないことには環境負荷の低減につながりません。

各自治体で減量や再利用に取り組むのももちろんですが、 国として、大量廃棄をせずに済むような立法が必要です。例えば、容器でいえば、リサイクルコストも高いペットボトルを減らし、再利用可能なビンへ転換させる工夫が求められています。このような問題について、日頃より国、県、市、東埼玉資源環境組合、そして市民の皆さんと議論を重ねています。

 

*      各選挙では大変お世話になりました

昨年8月、土屋前知事辞任を受け、埼玉県知事選挙が行われ、民主党県連から友情支援を受けた上田清司氏が圧勝、10月には参議院補欠選挙が行われ民主党公認の島田ちやこ氏が惜敗しました。

11月の衆議院総選挙で民主党は県内で細川さんをはじめ8つの小選挙区で勝利、5人が比例区で勝ち上がりました。今年4月の衆議院補選で現職だった木下厚氏が惜敗しましたが、本多平直氏が比例で繰り上げ当選したため、議員数は変わっていません。そして、この7月の参議院選挙では、民主党が大きく議席を伸ばすなか、埼玉選挙区では島田ちやこ氏が雪辱を果たし議席を得ました。選挙に明け暮れた1年間でしたが、皆様のご支援に心から感謝申し上げます。